独り言は大声で。

完全不定期で、受験の話をしたり旅行の話をしたりしていきます。たまに覗きにくるといいことあるかも。

指定校推薦ってそんなに悪いことですか?

 この世には「Twitter」という素敵な遊園地のような空間がありますが、そこでは時々「指定校叩き」と呼ばれる現象が発生しています。アメリカかどこかに数年に一度大量発生するセミがいますが、そんなようなもんですね。発生頻度は数年に一度じゃなくて数週間に一度な気がしますが(笑)。

 指定校推薦の人たちが叩かれると必ずそれを擁護する人たちが現れて反論している、というのがその数週間に一度の指定校叩きイベントなわけですが、まあどっちが言うことも一理あるようなないような、何だかよくわからない気分になってくるものです。ちょうど暇なので、両者の言い分についてあれこれ考えてみることにします。  

 まずは否定派

 まずは指定校の人たちを叩く側の理屈は、「一般入試で入った人よりも楽をしている」「遊んでいるのに大学に合格している」というのが多く見られます。まあ確かに楽なように見えます。入試の緊張感を味わう必要がないというのは指定校推薦を利用するメリットの1つだと思いますが、どうもそれが逆に批判を集めているようです。また、遊んでいるように見えるというのも確かなことでしょう。母校でも、12月くらいに廊下で縄跳びしている指定校推薦の人がいたので、そういうところが反感を買うのも致し方ないことだと思います。

 ただ、楽をしていることが批判の対象になりうるのかというとそれはならないのではないかというのが僕の考えです。指定校推薦を使って(ある意味において)楽に大学に合格するという行為自体が否定されることではないと思うからです。使うことが認められている制度を使っているだけなので、その点で責められる謂れはないでしょう。遊んでいる、というのも「遊んでいる」というだけで批判されるべきものではないと思います。

 逆に肯定派

 逆に、指定校推薦を擁護する人たち(おそらく制度を利用した本人だと思いますが)は「高校3年間、定期考査を頑張った」と言っていることが多いようです。評定平均を維持する必要があるから高1の時から定期考査で頑張った、ということらしいですね。まあ確かにそうなのかも。

 ただ、定期考査は所詮定期考査に過ぎないのであって、それを頑張るというのは指定校推薦を使おうが使わなかろうが当然のことなのでそんなことを誇られても困るな、と思います。しかも科目数も少なくて済むのだからむしろ点数が高くて当然ですから何を誇ってるのかな?といつも疑問に思っています。

 僕が思うこと

 今、早稲田大学は内部進学と指定校推薦とAO入試と一般入試がそれぞれ1/4ずつの割合を占めているそうです。確かに、一般入試の割合を減らせば中途退学者が出る可能性が減る(いわゆる仮面浪人をするのは一般入試で入学した学生しかいない)から経営は安定するのでしょう。ただ、推薦ばかりを増やすことは大学のブランドの毀損につながるのではないか?と思います。東京理科大の研究が話題になったこともありましたが、どうも学力差は歴然とあるようです。

 指定校推薦の人が遊んでいる、という批判は往々にしてされますが、僕は遊んでいることそのものは批判の対象としませんが、やはり彼らが邪魔だと感じたというのは事実です。授業中にしても、それ以外の場面にしても煩かったのは間違いのないことです。他のクラスが授業をしている時に机をハードル代わりに使ってハードル走をしていたり、縄跳びをしていたことは、明白に他人の迷惑ですから批判の対象になるべきだと思います。

 

 ただ、受験勉強という楽しい時間を短く終わらせてしまう指定校推薦はもったいないことをしているんじゃないかという気がします。中学受験も大学受験も、受験勉強というのは結果はどうあれ終わってみると楽しいものだったのでそれを経験していないというのはもったいないなあ、と思いますね。