独り言は大声で。

完全不定期で、受験の話をしたり旅行の話をしたりしていきます。たまに覗きにくるといいことあるかも。

210912 【JAL】国内線ファーストクラスとはどんなもんだべ②

 さて、前回の記事ではダイヤモンドプレミアラウンジを探検し、どこからともなく出てきたアイスコーヒーを飲み、ハーゲンダッツを食べてラウンジを出て、優先搭乗したところまで話を進めました。これだけみると何の話だかさっぱりわかりませんが(わからない人は前の記事を読んでください)、今日の記事は飛行機に乗り込むところからですね。

 A350-900にボーディングブリッジで搭乗するときは、ファーストクラス・クラスJの乗客と普通席の乗客で使用するドアが分かれており、前者はL1ドアから、後者はL2ドアから搭乗します。L1とかL2とか何言ってるかわからん、という人のために説明しておくと「L」はLeftのL、数字は何枚目のドアかという意味です。だから、右側の2枚目のドアならR2ドア、左側3枚目のドアならR3ドア、などというふうになります。今回はファーストクラスなのでL1ドアからの搭乗、というか今のところA350はクラスJとファーストしか乗ったことがないのでL1ドアしか使ったことがありません。ぼくはクラスJに飼い慣らされているのでもう今更エコノミークラスで海外旅行に行ける気がしないですね。感覚がバグっています。

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本日の搭乗機、A350-900

いざ、機内へ

 機内に乗り込むと、ドアのすぐ近くで出迎えをしているCAさんに挨拶して席に向かいます。今回は2Cでした。本当は窓側が良かったのですがこればかりはどうしようもありません。A350なら垂直尾翼と機体下部にカメラが取り付けられているのでその映像を楽しむことにします。この型のファーストクラスは離着陸時及び地上走行中には荷物を足元に置けないため荷物をオーバーヘッドコンパートメントにしまい、早速座席で遊ぶことにしました。A350、787-8に搭載されている最新のファーストクラスシートはリクライニングもフットレストも電動で動きます。最大肘掛には今日の機内食のメニューが置かれていました。なお、シートを楽しんでいたため写真はありません。どんなシートか気になる人はGoogleか何かで検索してください。

 シートで遊んでいると、本日担当のCAさんが近づいてきました。ファーストクラスは名前で呼んでくれる、という噂を聞いていましたがこれは本当なんですね。「〇〇さま、本日はご搭乗ありがとうございます。本日、〇〇さまを担当させていただきます△△でございます」と懇切丁寧に挨拶してくれました。思わず「はい、よろしくお願いします。〇〇でございます」と名乗り返してしまいましたが、こんなことをする乗客はあまりいなさそうです。近くの客を観察してみたらみんな「ふーん、よろしくね」くらいの反応しかしていませんでした。せっかく挨拶しにきてくれたんだからもうちょっと愛想良くしたらいいんじゃないかと思いますが、とても偉そうです。しかし、彼らは実際に偉いので特に問題はないのかもしれません。

 観察したところによるとファーストクラスの乗客というのは3通りに分かれており、その内訳は①会社の金で乗っているサラリーマン②個人旅行でファーストクラスを選択した富裕層の高齢者③飛行機オタク、となっています。例の愛想が悪いのは①で、②の人々は大変にお上品な感じがしました。③の人はぼくのような大学生も多く、ファーストクラスに乗ることを心から楽しんでいる人が多いようです。CAさんもその辺は区別しているようで、①には新聞を勧めても、②③には勧めていませんでした。ちなみにぼくの時には新聞の「し」の字も出ませんでしたね。

 本日担当のCAさんに続き、白服の先任も挨拶しにきました。JALの先任のほとんどは人を殺すような笑顔で近づいてきて、耳に残るような粘着質な声で話しているイメージがあったのですがこの日もやはりそうで、「ご搭乗ありがとうございますぅ〜」というような、文字にするのは難しいですが伝わるでしょうか。小学校で「人の目を見て話しましょう」と言われましたが、それを忠実に実行し続けているようでこちらの顔を覗き込みながら機内食の説明をしてくれました。要するに鶏肉のサラダと豚の角煮と白米を出すけど飲み物はどうするか、という話でしたが「アルコールもございますよ」とか「アルコールを召し上がらないのでしたらこちらのトマトジュースはいかがでしょう、無添加のトマトジュースでてんてんぷるぷるこんこん」みたいなことを色々と案内してくれました。

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本日の昼食(提供時間:午後4時)

ここでトラブル発生

 飛行機は必ず離陸する前に安全のためのビデオなる、視聴率ほぼ0%の動画が放送されますね。そもそもこの時間はプッシュバックしてエンジンをスタートしているタイミングなので安全のビデオよりもエンジンスタートのサウンドを聴くべきだと言っても過言ではないと思っているのでぼくはいつもエンジンサウンドに耳を傾けています。特にA350と777のエンジンスタートのサウンドは素晴らしいので今度乗る機会があったらぜひ聞いてみてください。何のオススメだろ。

 ちなみにぼくは飛行機の中でのビデオは見ていなくてもYouTubeで安全ビデオを嫌というほど見ていて冒頭部分は暗唱できるくらいです。変人ですね。JALANAエミレーツの冒頭部分は暗唱できます。ただし、エミレーツのビデオは英語版と日本語版だけです。アラビア語は知りません笑

 A350は個人用モニターがあるのでそこに映像が流れるのですが、このときは映像の装置に不具合があったようで映像が途切れ途切れになっていました。数回のトライののち諦めたようです。そこで、CAさんによるデモンストレーションが行われることとなり、国内線ではQ400とE170/190くらいでしか行われていない実演式の安全ビデオを見ることができました。

機内サービススタート

 そんなこんなで羽田空港の34Rを離陸し、ベルトサインが消えると機内サービスが始まりました。しばらくすると例の機内食が運ばれてきました。謎のプラスチックの蓋が載っていましたが、これも「コロナ対策」ということらしいです。ふーん。

 メニューはサラダと豚の角煮、ご飯、デザートでした。これはどれも美味しかったですね。ご飯はちょっと水が多すぎる気もしましたが多分機内で炊いているわけではないのでここは仕方ないと思います。確か国際線のビジネスクラス以上のご飯は機内で炊いていたはずですが、流石に飛行時間の短い国内線ではそのようなことはしていないようです。サラダに入っていたもやしが何か特別なものだと説明されましたが、何がどう特別だったのかは忘れてしまいました。

 食後には「何かお飲みになりますか?」と聞かれたのでシャンパンを注文。しばらくしたらプラスチックのカップとおつまみが運ばれてきて、目の前で注いでくれました。味はというと…、お世辞にも美味しいとは感じませんでしたね。ミニッツメイドのリンゴジュースの方が美味しいと感じました。舌がお子ちゃまなんですかねえ。

 飛行機に乗ると機内販売のカートが回ってきますが、あんなもの誰が買うのかと思っていたらファーストクラスでは飛ぶようにものが売れていました。エコノミーだと見向きもされないのでどこで売れるのかと思っていたらここで売れていたんですね。周りの高級オジサマたちは2枚で5000円のハンカチやら何やら色々買っていました。

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シャンパン(もう少しもう少し美味しそうに写真を撮れ)

着陸、そして降機

 そうこうしているうちに降下が始まり、ベルトサインが点灯。飛行機はどんどん高度を下げていきます。景色が綺麗なので北海道の空港に着陸する便は好きですね。直線で区切られた畑に様々な作物が植えられることで色々な色に染まっているのがとても綺麗に見えます。その景色を見ながら「ああ、輪作だな」とか考えているのは塾講師の悲しい性質なのでしょう。

 飛行機が着陸してゲートに到着すると、ファーストクラスの乗客は真っ先に飛行機から降りることができます。クラスJでも先に降りることができますが、それよりも先です。しかも、ファーストクラスの乗客の荷物にはプライオリティのタグが付けられているために荷物も真っ先に出てきます。普段はどうせ荷物が出てこないので機内でフライトの余韻(なんじゃそりゃ)に浸ってから降機しますが、今日ばかりは真っ先に降りることにしました。

 降りてからもトイレに行ったり何となくその辺の掲示を眺めたりしながらバゲージクレームに向かうと、ちょうど自分のスーツケースが流れてきたところでした。ちなみにバゲージクレームとは手荷物受取所のことであって、決して荷物についてクレームを入れる場所ではありません。ドバイに行った時にはこのことを知らずに「エミレーツってそんなに荷物についてのクレームが入るのか」とか思っていましたが、「スーツケースはどこから出てくるの?」とその辺のスタッフに聞いたら「バゲージクレームだよ、この道をまっすぐだ」という感じで教えてもらって真実を知ったのでした。何でも勉強ですね。

 というわけで荷物を受け取り、JR北海道名物の「イランカラプテ」から始まるアナウンスを聞きながら札幌駅へ向かったのでした。大橋俊夫の声を聞くと「ああ、北海道に来たな」という感じがして気分が盛り上がりますね。

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札幌に行ったらここでザンギを食べましょう。

次も乗るか?

 さて、ここまで日本航空の国内線ファーストクラスについて(2回分の記事に渡って)紹介してきましたが、毎度おなじみ「また乗りたいか?」についてコメントしておきます。前回、エミレーツビジネスクラスについて書いた時は「もう乗らない」という結論でしたが、今回も同じく「もういいかな」というのが結論です。もちろんシートは豪華だし、個人用モニターは大きいし、機内食も美味しいのですが一つ重大な問題があったのでこの結論に至りました。

 それは、「ファーストクラスが超監視社会である」ということです。ラウンジでもそうですし、機内でもそう。何せ12人の客に3人もCAさんがついているので仕方のないことですが、常に誰かに見られている感じがするのがイマイチでした。「間違って客室乗務員呼び出しボタンを押してしまったら3秒でCAさんが飛んでくる」という感じで気が休まる時がないんですね。モニターで何を見ているかまで全部見られているわけで(少なくとも見らえている気がする)、そりゃあ「お寛ぎください」と言われても寛ぎようがないと言いますか、落ち着ける時がありませんでした。クラスJくらいの距離感がちょうどいいですね。+3000円くらいで、座席だけファーストクラスでサービスはクラスJ、サクララウンジが使えます、というのがあれば喜んで乗ると思います。

 というわけで、7レグのうちの5レグ目の話が突然始まった旅行記ですが、次回以降は1レグ目の羽田-那覇線から記事にしていきます。1レグ目でいきなり事件が起こったのでそれもお楽しみに。